
この記事は永住許可申請の許可率をご紹介します。
弊所の行政書士が出入国在留管理庁の統計を読み解き分かり易くグラフにまとめました。
結論から申し上げますと以下の様になります。
一見高そうな数字に見えます。
しかしながら半分は不許可になる厳しい申請です。
まずはグラフの元となるデータをご紹介します。
受付数 | 許可(人) | 不許可(人) | 許可率(%) | |
---|---|---|---|---|
2021年 | 64149 | 36691 | 25451 | 57% |
2020年 | 57570 | 29747 | 25383 | 51% |
2019年 | 56902 | 32213 | 22243 | 56% |
2018年 | 61027 | 31526 | 27287 | 51% |
2017年 | 50907 | 28942 | 20044 | 56% |
2016年 | 52819 | 35679 | 15631 | 67% |
2015年 | 56182 | 39820 | 15130 | 70% |
2014年 | 50788 | 35800 | 13916 | 70% |
2013年 | 62695 | 45179 | 16420 | 72% |
2012年 | 61173 | 42176 | 18221 | 68% |
2011年 | 56969 | 41429 | 14818 | 72% |
データは出入国在留管理庁からお借りしました。
引用:出入国管理統計統計表
2021年から2011年まで11年間のデータは上記の様になります。
2022年の情報は2023年8月以降に公表されます。
公表され次第、データに反映したいと思います。
許可人数と不許可人数の合計と受付数が一致しないのは、統計に「その他」の項目があり2000人前後がそこに含まれます。
上記のデータを参考にして作成した許可率のグラフです。
2011年から2021年の11年間のデータです。
グラフにすると許可率の推移が分かり易くなります。
推移を見ると直近5年の許可率は50%~55%前後になります。
2011年から2016年の間は70%前後と確率が高かったのが分かります。
許可率が変動する時は、永住ビザの基準が変更する時です。
(大抵は厳しくなる)
2017年の4月から高度人材の永住許可申請が始まっています。
(滞在年数か何かで不許可になったのだろうと思われます。)
次は永住許可申請の不許可者数のグラフです。
こちらも上記のデータを参考に2021年から2011年まで11年間の情報です。
2011年から2016年まで15,000人前後の方が残念な結果になっています。
2017年から2021年は、20,000人から27,000人と大幅に増加しています。
不許可率の数字と同様に2017年を境に許可の難易度がアップしたことを示しています。
高度専門職ビザの永住ビザで、申請者が増えた結果として不許可者数も増加したのかと思えますが…
全体総数は大きく変化がありません。
ここまで永住権の許可率を見て参りました。
申請者の半分が合格する試験と考えれば比較的に易しい申請にみえます。
実態は全然簡単ではないです。
まず永住許可の要件のハードルが非常に高い所にあります。
大半の申請者は要件を満たしたと確信した段階で永住許可申請を行います。
(記念受験みたいな人は殆どいない)
ダメ元の記念受験組が居ない試験は合格率が80%でもハードルが高い試験です。
永住許可申請もこれと同様です。
また永住ビザに限らず在留資格の申請は、見えづらいリスクもあります。
(配偶者ビザや就労ビザでも同様に)
少しでも確実に永住許可を取りたい場合は、行政書士など専門家に相談するのがベストだと思います。
以上が永住権の許可率でした。
ここまでお読みいただき、ありがとうございました。