この記事は永住許可申請後の離婚についてです。
私は去年、永住ビザを取りました。
今度夫と離婚する予定です。
離婚したら永住権は取り消されますか?
取り消されるとすごく困ります。
永住ビザ申請サポートの仕事をしていると、離婚したら永住権ははく奪されますか?
この様な趣旨の相談が電話やメール、面談時にあります。
答えは永住ビザ取得後に離婚しても永住権に影響はありません。
そのまま日本で暮らすことが可能です。
永住権は法務大臣が永住を認める者としか書かれていません。
配偶者ビザの様にパートナーに紐づけられた在留資格ではありません。
配偶者ビザが取り消されるのは以下の事例です。
離婚は取消事由には入っていません。
配偶者と離婚して住居を変更した時には、在留カードの住所変更が必要になります。
手続き自体は市役所で住民票を動かす時に、在留カードの変更手続きも一緒に行えば大丈夫です。
住所を変更してから14日以内に在留カードの変更手続きする必要があります。
理由なく90日以上放置した場合、最悪は永住権取消しの可能性があります。
今度は永住ビザの審査中に離婚した場合です。
こちらは永住許可申請に大きな影響があります。
特に配偶者ビザの資格で永住許可申請している場合は、不許可リスクが非常に大きいです。
配偶者ビザの前提条件が崩れてしまい、永住許可申請の要件を満たさなくなります。
(就労ビザの資格で行った場合は、致命傷とまではいかないです)
あと審査中に離婚した場合は、入管局に様々な手続きが必要です。
審査官に離婚したことを報告
最初に行うことは、離婚した事を永住ビザを担当する審査官にすぐに報告します。
書類を提出する前に、連絡する必要があります。
実際の報告は書面(配偶者に関する届出)や経緯を説明した文書を提出します。
配偶者に関する届出は、離婚した日から14日以内に行う義務があります。
永住許可申請の了解書
この報告は必ずしなければなりません。
永住許可申請時に、入管局に了解書という文書で約束したためです。
連絡をしなかった場合、永住権が取り消される可能性あります。
入管局に不利な情報を出さなかった虚偽申請扱いになります。
審査中に離婚した事実ですが、入管局に100%に近い確率でバレます。
今の入管のシステムと区役所の住基システムは繋がっています。
市役所の住民票のデータは、入管局と共有されています。
入管局に報告が終わった後は、在留資格の変更などの対応が必要になります。
申請者が就労ビザなら、変更手続きなどは不要です。
(配偶者と紐づけられたビザじゃないので)
配偶者ビザ(日本人・永住者)の場合は、事情が異なります。
離婚状態が6か月以上続いた場合、配偶者ビザの取消しの対象になります。
具体的な対方法については、弊所の配偶者ビザ申請サイトで解説しております。
基本的には在留資格の変更申請になると思います。
離婚後の在留資格は日本人の実子が居るか居ないかで大分変わってきます。
日本人実子を扶養する為の定住者ビザが比較的に許可の可能性が高いです。
日本国籍の子供が居ない場合は、就労ビザに変更するか?
もしくは定住者(離婚定住)の申請するかになると思います。
永住ビザ審査中に離婚すると、この様なリスクがあります。
大きな声では言えないですけど、永住許可が出てから離婚することをお勧めします。
以上が永住権取得後の離婚についてでした。
ここまでお読みいただきありがとうございました。