この記事は永住ビザ申請で身元保証サービスを利用するかについて。
永住許可の身元保証人は、日本人か永住者になってもらう必要があります。
身元保証人を引き受けて貰った人に、身元保証書を書いてもらい免許証など本人確認書類のコピーを入管に提出します。
配偶者ビザで申請する場合は、パートナーになってもらえるので問題になる事は少ないです。
しかしながら就労ビザや定住者、高度専門職ビザの場合は、保証人を見つけるのに苦労する事が多いです。
(日本人は借金や就職での保証人の怖さを小さいころから叩きこまれます)
その様なときに役立つ?。
身元保証人代行サービスです。
お金を払って身元保証人になってもらうサービスです。
ただ便利なサービスではありますが、相応にリスクが存在します。
保証人代行は不許可リスクやサービス特有のリスクに晒される事になります。
マンガにある様に、少なくない方が保証人代行サービスを考えるものです。
弊所の相談でも、代行サービスを利用したいと仰る方は大勢います。
この時の回答は、代行サービス利用が入管局にバレた際に不許可になる可能性が高いですよ。
危険をご承知の上で利用するならば、私からは何も申し上げることはございません。
この様にお答えしています。
冷たく突き放すような回答になりますが…
(この様な冷たい言い方は本意ではありません)
それ位にリスクが大きい選択肢です。
ここからは身元保証人代行サービスの説明をいたします。
保証会社にお金を払い身元保証人を用意してもらうサービスです。
インターネットで検索すると数社ヒットします。
手順としては以下の様な形が多いです。
保証会社に代金を払い、そこに登録している人から、身元保証書と免許証のコピーを送ってくる形になります。
申し込みから受け取りまで、大体1週間から2週間程度です。
永住許可の身元保証人の場合、税込みで55,000円程度が多いようです。
この様な保証人を立てるサービスは以外と多いです。
有名な所だと、家を借りる時の保証会社です。
弊所も事務所を借りる時に、保証会社に入らさせられました。
あとは高齢者施設の入居、就職やアルバイトの保証人、FC契約での保証人などもあります。
他にも信用保証協会という半官半民の団体が、事業者の融資保証を行っています。
(経営管理ビザなど事業をしている方はお世話になっているかも)
保証人代行サービスの利点は、以下の様なものがあります。
特に保証人になってくれる人が見つからない時は頼りになるサービスです。
または身元保証書を書いて貰うための、精神的な負担から解放される部分も大きいですね。
お金で解決できるなら、できるに越したことはありません。
保証人代行サービスの相場は、5万円程度となっています。
ここからは代行サービスの危険性をご紹介します。
身元保証人代行サービスは、業者の当たり外れが非常に大きいです。
消費者相談センターや様々な役所からも保証人紹介サービスについて注意喚起されています。
この様な酷い話が普通にあります。
保証人紹介サービスは、役所の許可も監督もありません。
酷い会社はトコトン酷いものです。
真面目な会社もあると思いますが、それを見分けるのは至難の業です。
代行サービスを利用せざるを得ない場合、少なくとも会社の実態が分からない業者は避けましょう。
(ホームページに住所が書かれていない、バーチャルオフィスなど)
次は代行サービス利用が発覚した場合に不許可になる可能性があります。
代行サービスを利用するのは、永住許可の要件から逸脱する部分があります。
永住ビザの身元保証人は、日本社会の定着性や在留状況などを計る側面があります。
入管的には真面目に10年も日本で暮らしていたら、一人や二人はなってくれる人が出てくるでしょうと言うことです。
同じ人が何人もの身元保証人に
どこでバレるかと言いますと…
今回の身元保証人が何度も入管で見かけた場合。
永住許可申請の代行サービスを取り扱う業者はそんなに多くないです。
同じ人が何度も身元保証人として使用されることになります。
今回は中国籍の身元保証人だった人が、前はベトナム、ミャンマー、韓国と…
中国籍の方は技能ビザ、ベトナムの方は配偶者ビザ、ミャンマーの方は高度専門職。
居住地も大阪、東京、石川県、山口県…
申請者の属性がバラバラなのに保証人はみんな同じ人。
入管局は保証人紹介サービスを疑います。
(国際結婚のブローカーと同じようなもの)
連絡が付かない、身元保証人になったことを知らない。
次に身元保証人と連絡が付かなかったり、本人が知らないケースです。
身元保証書には、保証人の住所と連絡先が記載されます。
入管局はたまに身元保証人に電話することがあります。
何回か電話を架けても出なかったりすると、確認が取れなかった扱いに。
この場合、永住権の審査が不利になります。
身元保証紹介サービスで保証人になった人は電話に出ないことが多いです。
(あちこちで保証人になっているから、電話対応しきれない)
次に身元保証人になった事を知らなかった?
実際にあった話ですが、入管が電話して「保証人になった記憶が無い」と回答されたケースがあります。
身元保証人が準備できなかったとして一発で不許可になりました。
この事例では入管に説明するチャンスすら与えられませんでした。
疑問点があれば入管から資料提出通知が届きます。
身元保証人紹介サービスは、この様なリスクがあります。
弊所としては、代行サービスの利用をお勧めはいたしません。
以上が永住ビザで身元保証人紹介サービスの注意点でした。
ここまでお読みいただきありがとうございました。