永住ビザの理由書の書き方と例文とひな形ダウンロード

永住ビザの理由書の書き方と例文とひな形ダウンロード

永住許可申請で重要な申請理由書の書き方を行政書士が実際に申請に使用した理由書の見本を用いて分かり易くご紹介します。また理由書のひな形を無料でご提供いたします。文書には自己紹介から来日からの経緯、永住を希望する理由、要件を満たしている事を説明する内容を中心に書いていきます。

永住許可申請の理由書とは

永住許可申請の理由書の書き方と記載例

 

この記事は永住ビザの申請理由書の書き方と記載例をご紹介します。
ご自身で永住ビザ申請をする際の参考にして頂けたら幸いです。
(見本はあくまでも見本です。)

 

 

理由書とは永住申請時に入管局に提出する文書です。

 

就労ビザから永住許可申請の必要書類

 

経営管理ビザから永住許可申請の必要書類

 

配偶者ビザから永住許可申請の必要書類

 

高度専門職ビザから永住許可申請の必要書類

 

永住申請者が自分の言葉で永住したい理由を作文にします。
ボリュームはA4用紙で2枚から3枚程度。
記載内容は、永住したい理由や自分の状況を簡潔に説明します。

 

理由書の様式は特に決まっていません。
コピー用紙でも原稿用紙でも大丈夫です。
また手書きでもwordで作成するのも自由です。
(帰化申請の作文は手書きです。)

 

関連記事:帰化申請の動機書の書き方と記載例

 

永住ビザ理由書の見本を無料ダウンロード

永住許可申請で作成する理由書のひな形を無料でご提供いたします。
ファイル形式はPDFになります。
ご自身で理由書を作成する際に、手元に置いてご使用ください。

 

ひな形は永住許可申請書類のダウンロードページに置いてあります。

 

永住ビザ理由書ひな形の無料ダウンロードはこちら

 

  • 就労ビザから永住許可
  • 配偶者ビザから永住ビザ
  • 経営管理ビザから永住権

 

現在は3種類の理由書がダウンロード可能です。
ご入用の方はご遠慮なくお使いください。

 

女性行政書士お辞儀
 

理由書のひな形をご自身の事情に合わせてカスタマイズしてください。
提出する理由書に説得力が増します。

 

永住ビザ申請理由書の書き方

永住ビザ申請理由書の書き方

 

上記の画像は弊所の行政書士が作成する時の理由書テンプレートの様なものです。
弊所が理由書を作成するときは、この流れで文書を書くことが多いです。
(文書のブロックの順番は前後することもありますし、別項目を追加することもあります。)

 

配偶者ビザなどでも理由書や質問書などを作られた経験があると思います。
永住許可の理由書も同じように作成します。

 

関連記事:配偶者ビザの申請理由書の書き方と記載例

 

理由書タイトルと宛名など

一番上は永住申請の宛先「法務大臣殿」と記載します。
出入国管理局時代は「大阪入国管理局長」と書いていましたが、組織変更で「法務大臣」になりました。

 

宛先の次にタイトル「申請理由書」と記入します。
タイトルは「理由書」でも「永住申請をする理由」でも「私が日本で永住を希望する動機」でも問題ありません。

 

タイトルの下に申請者の名前を記載します。
画像では名前の記載が抜けていますが、ご自身で作成するときはキチンと記入してくださいね。

 

自己紹介と来日から現在の経緯

最初のブロックには、申請者の自己紹介を簡単に書きます。
この部分は名前と国籍くらいで充分です。
例えば、私はイタリア国籍の○○です。この度、貴国で永住したく永住申請をいたしました。

 

来日から現在までの経緯

次に申請者の簡単な経歴を書いていきます。

 

  • 来日した年月日
  • 日本に来た理由
  • その後の活動内容
  • 現在の状況や滞在年数など

 

この辺りを4行から5行程度でまとめます。
気を付ける点は、入管局に提出した情報と同じ内容にすることです。
以前に提出した情報と違う内容が書かれていたら、後々に資料追加請求で突っ込みが入る可能性も。

 

実際に文書を作るときは、以前の入管へ提出した書類を見ながら書くと良いでしょう。

 

本人の状況を説明

次は永住希望者の現在の状況を説明していきます。

 

  • 現在の仕事内容
  • 申請者の家族について
  • 事業について(財務状況や公的義務の履行)
  • 貰っている在留資格の年数
  • 収入についてなど
  • 日本社会への定着性
  • 日本語能力について

 

この辺の情報を簡潔にまとめていきます。

 

マイナス面のフォロー(あれば)

次は永住審査でマイナスになりそうな部分があれば、文書でフォローしておきます。
要件を満たさなくなるほどのマイナスでは無いけど、何もしないのも…
この様な場合に文書で反省や行った対策などを記載します。

 

例えば3年前に公的義務(社会保険など)納期遅れがあった場合に、その後に口座振替に変更して2年以上経過している。
もしくは数年間に軽い交通違反があった事の反省など。
会社の命令で2カ月の長期の海外出張があったなど。

 

関連記事:永住許可申請の要件(ガイドラインより)

 

大きなマイナス面がある場合、文書でフォローした程度ではカバーするのは難しいです。
(この辺のさじ加減は難しいです)

 

審査官が理由書の内容を詳しく知りたいと思った時。
特定記録郵便で資料提出通知が届きます。

 

関連記事:永住許可申請で入管から手紙が届いた

 

永住したい理由

申請者が永住したい理由を書きます。
例えば、日本で生活して10年以上になります。私の生活基盤は日本にあり、これからも日本で暮らして行きたいと思います。

 

ここでの理由は、審査官を感動させる名文である必要はありません。
日本で永住したい動機が納得できるものであれば問題ありません。

 

しかし自分の言葉で思ったことを書くのが重要です。
(見本やChatGPTで書いても心に響かない文書になります)

 

要件を満たしている事を説明

あとは永住者の要件を満たしている事をアピールします。
永住許可の身元保証人との関係なども書くと良いかもです。

 

関連記事:永住ビザの身元保証書の書き方

 

例えば税金や社会保険は納付遅れも未納もありません。
車は安全運転を心がけており、現在まで違反件数はゼロです。
警察のお世話になった事はございません。

 

日本社会への定着性のアピールは非常に重要です。
永住権は日本で一生生きて行く為の在留資格なので。

 

例えば日本での滞在歴は10年を超えております。
私は日本に家族や友人が沢山います。
子供は日本の学校に通い、日本人の友人と毎日楽しそうに遊んでいます。
ゆくゆくは日本の高校、大学に通い日本の会社に就職して納税義務を果たして行くことになると思います。

 

他には日本語能力のアピールも重要だと思います。
永住許可は帰化申請と違い、日本語能力の要件はありません。
しかし日本で生活する以上は、日本語は避けて通れないものです。

 

日本に長期間滞在しているので、会話に問題ある人は少ないと思いますが…
(日本語は会話は比較的すぐにマスターする方が多い)

 

日本語能力のアピールで一番手っ取り早いのが、日本語能力試験の結果です。
N1やN2の資格があるなら、理由書で記載するとプラスに働きます。

 

等々をアピールしておきます。

 

永住許可申請は大量の書類を提出します。
入管庁の審査官は目を皿の様にしてチェックすると思いますが、万が一漏れがあった場合…
理由書でも言及しておくことで、見落とさないでねと釘を刺しておきます。

 

就労ビザから永住許可の理由書の見本

就労ビザから永住許可申請の理由書

2ページ目

就労ビザから永住者への申請理由書

 

こちらは就労ビザ「技術・人文知識・国際業務」の方が永住許可申請をした時の申請理由書の見本です。

 

この方は来日時は「技能実習」からスタートして、技能実習終了後に就労ビザ「技術・人文知識・国際業務」に変更しました。
その後、9年間同じ会社で勤務経験を積んでから永住許可申請をされました。

 

女性行政書士
 

個人が特定できない様に複数の案件を組み合わせ、
リアリティを壊さない程度に改変しています。

 

理由書のテキスト起こし

法務大臣殿

 

申請理由書

 

私はベトナム籍の○○○○と申します。今回「永住者」の在留資格申請をさせて頂いておりますが、私のこれまでの経緯と申請理由についてご説明させて頂きます。

 

 来日してから現在までの経緯について

 

 経歴は別紙の履歴書にて記載しておりますが、私はベトナムの○○市で生まれ本国の中学、高校、短期大学を卒業しまして経営管理の準学士を取得、20○○年に技能実習生として日本に来日しました。技能実習で3年経過後に日本の○○社に転職し現在も同社で勤務を継続しており今年で勤続9年目になります。

 

 仕事状況について

 

 私は現在、株式会社J○○社にマネージャーとして勤務しております。業務内容は技能実習生の各種手続きに関する事務、実習生の指導や生活支援、ベトナムの取引先との交渉や通訳翻訳を担当しております。同社には2012年よりお世話になっており、上司や同僚、部下に恵まれ、ベトナムから来た技能実習生の後輩からも慕われております。人間関係も良好で遣り甲斐のある仕事も任せてもらい毎日が忙しくも充実した毎日を過ごしております。これからも仕事を通じて日本社会に貢献してゆきたいと思っています。

 

 申請理由について

 

 私が「永住者」の在留資格申請をした動機は、今後も日本で暮らして行きたいと思ったからです。この11年間、楽しいことも辛いこともありました。困難にあった時、日本人の方はとても親切に手を差し伸べてくれました。今度は私が永住者として日本に住み続け、日本の友人や社会に恩返しをして行きたいと思います。

 

 私は縁あって20○○年に日本に来日し、11年と2カ月が経ちました。現在の年収は500万円を超えており、来日以来、厚生年金、健康保険に加入しており口座引き落としになっており、社会保険も税金の未納も滞納もございません。

 

 永住許可申請の身元保証人になってくださった○○○○さんは、勤務先の同僚でとても親しくして頂いております。現在も仕事帰りに飲みに行ったり、休日に一緒に釣りに出かけたりと公私ともに仲良くして頂いております。

 

 現在、私の生活基盤は日本にあり、今後も日本国の住民として法律を守り勤勉に仕事をして誠実に暮らして行きたいと思っています。ベトナムにいる家族も私が日本で暮らすことに賛成してくれております。

 

 上記の様な理由で永住許可申請をさせて頂きました。ご許可を賜りますよう、何卒宜しくお願い致します。

 

20○○年○○月○○日

○○○○

 

理由書ここまで

 

行政書士指さし
 

読みやすくするために、段落ごとに空白を作っています。

 

配偶者ビザから永住申請の理由書の例文

配偶者ビザから永住申請の理由書の例文

 

次は配偶者ビザから永住者ビザ申請する時の申請理由書です。
ミャンマー人女性が日本人男性と結婚して、5年後に永住許可申請書を提出した事例です。

 

こちらは就労ビザと比較すると、ボリュームが少な目になっています。
今回の事例では、特に大きな問題がないケースを想定しています。
配偶者ビザ=少なくても大丈夫かと言いますとケースバイケースです。

 

申請理由書のテキスト

法務大臣殿

 

申請理由書
20○○年○○月○○日
申請人○○○○

 

私はミャンマー国籍の○○○○と申します。今回「永住者」在留資格申請をさせて頂くにあたり、私のこれまでの経緯と申請理由についてご説明させて頂きます。

 

来日してから現在までの経緯について

 

私はミャンマーの○○市に生まれで本国の○○大学を卒業後、ミャンマーにある○○社で働いておりました。20■◇年に○×△社のミャンマー駐在員だった日本人○○○○と結婚して20◆◆年4月に日本人の夫と一緒に来日しました。現在私は在留資格「日本人の配偶者等」の在留資格で3年の在留期間を頂き、大阪市城東区○○にて5年以上、夫、娘(日本国籍)と共に穏やかに暮らしております。

 

申請理由について

 

私が日本で永住者を希望する理由は、これからも夫や子供とともに日本で一生暮らして行きたいと思ったからです。最初は慣れない日本での暮らしでしたが、家族や周囲の人たちから色々と助けて頂きました。日本人の方は皆とても親切で温かく私を迎え入れてくれました。これからは永住者として家族と幸せに暮らし、友人を始めとする周囲の人たちや日本社会に恩返ししたいと思っています。

 

私は専業主婦として夫と子供の生活を支えており、夫は現在も○×△社に勤務しており年収は800万円以上あります。そのため今後とも経済的な不安は一切ございません。また税金、年金や健康保険も来日以来、夫の扶養に入り第3号被保険者であり、未納も滞納はありません。また賞罰に関しても一切ございません。

 

現在、私の家族も生活基盤も日本にあり、夫と娘と共に日本で暮らして行くことを望んでおります。今後も日本の市民として法律を守り、家族とともに穏やかな暮らしを続けてゆく所存でございます。

 

上記の様な理由で、永住許可申請をさせて頂きました。何卒、ご許可を賜りますよう、よろしくお願いいたします。

 

経営管理ビザから永住許可申請の理由書

経営管理ビザから永住許可申請の理由書

申請理由書2ページ目

経営管理から永住ビザの申請理由書

 

3つ目の申請理由書は、経営管理ビザから永住許可申請をした事例になります。
申請者は留学生から日本で就職し数年後に独立して会社経営者になりました。

 

経営管理ビザからの永住許可申請は、申請人本人と経営する会社の状況も審査されます。
申請理由書には、ご自身の事と会社の経営状況や公的義務を守っていることも説明する必要があります。

 

理由書の書き起こし

法務大臣殿

申請理由書

 

私は中国国籍の○○○と申します。この度、永住許可申請をさせて頂きました。そこで私の今までの経緯と永住者になりたい理由をご説明いたします。

 

来日から現在までの経緯

 

経歴の詳細は別紙履歴書に記載しておりますが、私は20XX年に中国の高校を卒業後、日本語学校に入学するために来日しました。日本語学校卒業後、○○大学工学部に進学し工学士の学位を取得後、同大学大学院の修士課程に進学し修士号を取得しました。卒業後は株式会社○○就職しSEとして3年間勤務しました。

 

退職後、情報工学の知識と勤務先で培った技術や知識を生かすべく(株)○○システムを設立し経営を開始しました。 事業内容は企業向けシステムの開発やWEBサイトの作成などを手掛けております。おかげ様で多くの顧客に恵まれ、会社は4期目に突入しております。

 

また20XX年に縁あって私と同じ中国籍の○○○と結婚して、20XX年の春に長男○○、2年後の冬に長女○○○が誕生し現在は妻と2人の子供と支えあいながら日本で生活しております。

 

永住許可申請した理由について

 

私はこれからも日本で(株)○○システムを経営し、家族と共に日本で一生暮らしたいと思っています。そこで2023年1月○○日に永住許可申請いたしました。弊社の創業1年目は赤字でしたが、2期・3期目は黒字で法人税を納税させて頂いております。また会社として厚生年金、協会けんぽも創業時から加入しており、創業以来一度も滞納や納付遅れの事実はございません。

 

永住許可申請の身元保証人には大学~大学院時代にお世話になった恩師○○先生になって頂きました。○○先生は入学当初、右も左も分からなかった私を支えて下さり、私が間違ったことをしたときは叱咤激励して軌道修正してくれました。就職活動時や起業する時も相談に乗って頂きました。今回、日本で永住者になりたいと相談したところ、快く身元保証人になって頂けました。○○先生からの御恩は一生忘れることができません。いつかは御恩をお返しできればと思っています。

 

私は日本に来てから約14年になります。学生として8年間、会社員で3年、企業経営者として3年間ものあいだ日本で滞在して参りました。現在の在留資格は経営・管理で在留期間は3年を出入国在留管理局様から頂いております。

 

現在の収入は私の役員報酬が月額45万円、妻はパートタイムで週15時間ほど働いており、月収は8万円ほどございます。世帯の収入で月53万円ほどございます。日本で生活するうえで経済的な不安は一切ございません。また私の社会保険は会社で加入しており、銀行引き落としで税金ともに未納や納付遅れは、今までもこれからも一切ございません。妻の社会保険は私の扶養で第3種被保険者となっています。

 

現在、私の会社のお取引先は日本が中心です。妻も私も日本での生活が長くなってきました。また子供も日本の公立小学校と幼稚園に通い日本人の友達と毎日楽しそうに遊んでいます。このように私達家族の生活基盤は日本にあります。これからも日本の法律を守り誠実に暮らして行きたいと思っています。このような理由から永住許可申請をさせて頂きました。ご許可を賜りますようお願い申し上げます

 

20XX年○○月○○日

申請人 ○○○

 

 

女性行政書士お辞儀
 

3種類の永住許可の申請理由書でした。
ここまでお読みいただきありがとうございました。

 

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